2018.07.16ツイート

STLエラー修復ソフトのこと(3D Builderのススメ)

3DプリンタユーザにはおなじみのNetfabbですが
以前は本来の開発元から「Netfabb Besic」っていう無料体験専用バージョンが
ダウンロードできたのが何年か前にAutodeskの刑に処されたのは記憶に新しいところですね

今はNetfabb2017とか2018とかナンバリングついちゃって基本有償ソフトになっちゃったけど
しばらく体験版として無料で使えてて、体験期間過ぎると機能制限のある無償版に変更できるので
僕自身はずっとその機能制限版を使ってました。

ところで最近あるプリンタを1か月ほど手元で運用していて、その過程で気づいたんですよ。

Windowsアプリの3D Builderってわりとコレいいぞ。

 

こいつ。
見てのとおり、単純なオマケレベルの3Dモデリングと3Dプリントができるソフトなんですけどね。

事の顛末は1か月ほどちょっとあって新しい造形機を使ってたんですよ。
でもこいつの専用スライサがまぁちょっとクセがあって
所謂マージされていないぶっさしモデリングをすると
重複した部分が引き算されちゃうというバグがあった。

なのでChiTuDLPSlicerみたいなサポート付け用ソフトでパーツにサポート付けて
スライサに読ませると接点の部分が引き算されて造形されず
100%脱落しちゃうような状態が多発(というかほぼ確実に)発生してた。

んで、Netfabbじゃマージ作業できないし、ZBrushでわざわざブーリアンして
Netfabbでエラーチェックして。。。っていう工程踏んでた。

んである日なんの気なしに3DBuilderでエラー訂正とかできたし、簡易的なモデリング機能とか
あったよなってふと気づいて先述の問題の発生するデータを開いてみたんですが・・・。

これがまたびっくり。

まず第一に

STLのブーリアン処理が早くて綺麗!

比較対象としてSTL同士のブーリアンとエラー処理ができるMeshmixerとの比較だけど

まずこれが大元のサポート設定した状態のモデル。サポートが本体に0.25mm分ぶっさし状態で刺さってます。

んで、これがMeshmixer

んで最後が今回紹介する3DBuilder

Meshmixerと3DBuilderはこれで双方ともブーリアンとエラー処理まで完了してるのだけど
Meshmixerでおおよそ処理に全体で5分近くかかるのが、3DBuilderだと2分程度で終わりました。

このモデルとサポートの本数の少なさなので大した違いはないように思えるけど
パーツ数が増えれば、サポートの本数が増えればその分どんどんかかる時間は増えていく。

なので軽いほうがいいよね。

んで細部に目を向けると・・・。

Meshmixerは最高精度と密度で設定してますが、そもそもそんな設定自体無い3DBuidderのほうが
扱えるポリゴン数が多いのかブーリアン後の結果が綺麗なんですよ。

もともと単純形状のモデルなので大きな影響はないけど、もっと複雑でハイポリのモデルになると
結構この差は大きくなる。というか、なった。つらかった。

Meshmixerのほうが古いソフトなので色々と制限があるんだろう。

あと3DBuilder内ではモデルの角度変更や多数のパーツの配置なんかもできるのです。

あとこんな感じに分割して再配置とか。もちろん選択対象のモデルをミラー反転したり複製したりも柔軟にできる。
自分でこの記事書いててめちゃくちゃコイツ便利じゃね?って改めて思いなおしてるぞ。。。
すげぇなこれ。

というわけで、Windows 3DBuilderの宣伝でした。お金もらってないです。ください。

あ、記事タイトルと内容が剥離してきたけどここで書きますと
Netfabbで修復できなかったエラーがコイツだと普通に修復できました。すげえ!やるじゃん。

問題はこのアプリ、めちゃくちゃ便利なんだけど使えるのがWindows8.1以降。
MicrosoftStoreから入手するアプリになってます。

無料アプリだし、ユーザ登録とか無しでダウンロードして使えるのが救いですけどね。
もし環境が合うようでしたら一度試しにつかってみることをお勧めしますよ。

僕はこれ使うようになってからnetfabbもmeshlabもmeshmixerもサヨナラしました。
長い間お世話になりました。。。_(:3

2018.04.08ツイート

SLA/DLPプリンタ以外に買っておいたほうがいいもの

最近低価格な光造形機のリリースや発表が相次いでますね。
つい数日前に発送が開始されたらしいMIRACLP X120とか
順調に遅れてるBean3Dとか
ごくごく一部で(良かれ悪しかれ)楽しまれてるWanhadD7とか

Form2持ってる身だけど僕もBean3Dは出資しました。早く来い。

んでTwitter眺めてると、本体以外に何が必要なの?っていうツイートを
ちょろちょろ見かけたので、だいたいこの辺抑えておけば大丈夫じゃね?
っていうのをいくつか書いておきます。

手袋

光造形機で使うUVレジンは人によっては結構重篤な
アレルギー反応を起こしやすいのでできるだけ直接触れないようにしたい。
なので防護のために使い捨ての作業用手袋は用意しましょう。
プリンタ本体に付属してくることも多いけどせいぜい10双くらいなので
ちゃんと事前に準備しておきましょう。


ぼくは個人的な好みでニトリル手袋使ってる。これはこれで人によっては
かぶれることがあるので、そういう人はビニールの手袋でもいいと思う。

んで注意してほしいのは1作業が終わったら早急に脱いで廃棄。
絶対に使いまわしはしちゃダメ。
時々まだ使えるからって何度も使い続けてる人いるんだけど
ニトリルゴムでもビニールでも親油性があるので実は成分は
じわじわ少しづつ浸透してくるんですよ。
そんな状態で着用を続けてると下手に素肌に触れるよりもタチが悪いことになりかねない。
防護のために絶対必要なんだけど、あくまでも時間稼ぎっていうことは忘れちゃダメ。
これはUVレジン相手だけじゃなくてガレキクラスタが使うウレタンレジンも同じことね。

不織布のウェス

造形が終わった後にベッドを掃除したり、レジンタンクの掃除したり
多目的に使えるのでウェスは割とガンガンなくなる。

キムワイプみたいな小さい奴だと拭ききれなくて垂れてきたりするので
大判のキムタオルみたいなのがオススメ。100均キッチンペーパーでもいいかもしれん。
普通のティッシュペーパーでふき取ると繊維がベッドやレジンタンクに残って造形物に
影響が出かねないのであんまりオススメはしないかな。

洗浄用のIPA(=イソプロピルアルコール)

造形終了後はまだ造形物の周囲に未硬化のレジンがべっとり付着してるのです。
そういうのはちゃんと洗い流してやらないといけない。
なのでそのために洗浄用のアルコールも買っておきましょう。

IPAは薬局でも売ってるし、ガソリンエンジンの水抜き剤としても売ってるんだけど
洗浄用に使うには100mlとか500mlの小瓶では全然足りない。最低でも2リットルくらいは
最初に用意しておいたほうがいいかも。

僕らはもう日常的に使ってるので14リットルとか18リットルとか買っちゃうけど
いきなりそれ勧めるのはちと酷いと思うので_(:3

洗浄槽として使う密封容器

ぶっちゃけタッパー。100均ので大丈夫です。
想定してる出力品が充分に浸かるくらいの余裕があるもの。
これをできれば3つ。最低でも2つはほしいです。
がんばって置き場所を作りましょう。
できれば1.5リットルくらいはIPAを入れておきたい。
数と大きさについては先日の記事
<出力品の洗浄のこと>
に理由書いてあるのでご参考にしていただけると嬉しいです。
上で列挙した造形機はどれもForm2よりも出力可能サイズが小さいので
ここまで大容量な容器は必要ないけど、それでもできるだけ大きいほうが楽なのです。
んで、容器本体は絶対にポリプロピレン製の奴にしてください
まぁ大抵は本体PP製だから大丈夫だけど、問題はフタなんですよね。
フタだけは開けやすくかつ密閉もしやすい柔軟性のあるポリエチレン製なのが多い。
でもこれIPAにさらされてるとだんだん劣化していくのです。
まぁでもタッパーなんか気にするほど高いものでもないし
1年交換くらいでもいいんじゃないかなぁ。

平型ピンセット

いわずもがな、造形物摘まんだり失敗した破片摘まんだり多用途。
ただ造形機とあわせて使うのに用意してほしいものは
「先端が平型」のピンセットです。
とがってる奴は造形物にキズもつけやすいし
タンクの中をあさってるときに底にひっかき傷でもつけたら大惨事。
最悪1発でタンクをダメにします。
平型のでも力の加減が悪ければ一発でダメにすることもあるだろうけど
とがってる奴よりはまだ安全。


本当におススメしたいのはダイソーで売ってる100円のこのぺらっぺらの
クソピンセットなんですよね。
こいつが絶妙にこの用途に限って言えば使い勝手が良い。
薄すぎてぺなっぺななので出力に失敗してレジンタンクの底に張り付いたカスも
するっと隙間に入って浮かせて取りやすい。
似たようなものがアマゾンに無いかと調べたんだけどちょっと高いんだよね・・・。

・・・まつげ用らしい。

使い捨てコップ

100均で10個とか20個とかセットで売ってる奴でいいです。
こいつは後述のフィルタと組み合わせて使うので、なるべく大きい奴のほうがいい。

濾過フィルタ

本来の用途はペンキなんかの塗料のゴミ取り用。
レジンの濾過をするときに使います。

どんなときにレジンの濾過をするの?っていうことなんだけど
出力に失敗して欠損があった時とか、脱落してレジンタンクの中を造形物が泳いでたとか
大抵そういう場合、タンクの中に細かい破片も泳いでたりするので
そういうのが原因で失敗が続くようなときはタンクの中身をフィルタ通して濾過してやる。

失敗が無くても同じレジンを使い続けてるとだんだん硬化不良を起こした
粘度が高いレジンの層が出てくるのでそういうのも除去するときがあったり。

UVライトボックス

出力物の硬化が不十分だと感じた場合に、追加で紫外線照射することで
より硬化を強めるために使う。

なんでこれ最後に持ってきたかっていうと
これ必須の装置かと思われてるけど実はそうでもないんですよ。
硬化するっていうことは文字通り硬くなるんですよね。
なので粘りも少なくなって脆くもなったり。
僕らみたいにガレキ原型に使うなら後硬化する前に柔らかめのうちに
表面処理や追加工作してしまって、事後変形が始まる前にシリコンに沈めて
型を取ってしまうという手もありっちゃあり。
なので実のとこ、ここ半年くらい僕の手元では出番が無かったり。

とまぁつらつら書き連ねてたけど、改めて見ると結構多いな。。。
これから環境整える方の参考になればいいな。

・・・やっぱり運用まで考えると面倒なんだよなこの機械 _(:3

2018.03.27ツイート

出力品の洗浄のこと

出力に成功したし、洗浄も済んだし早速加工しよ。。。

(´・ω・) 。。。?
( o旦o

出力品がべとつく!!

DLP機やSLA機の出力品扱ってると誰しもこういう経験あると思います。
僕も色々悩んだし、あの手この手試してきました。
結論から先に言っちゃうと、ほとんどの場合コレ
硬化不良じゃなくてただの洗浄不足。

僕も昔は硬化不良だと思ってたんですよ。でもある時気づいたのです。
硬化不良なら出力品割った時に断面がべとつくはずじゃね?
外周だけべとつくのおかしくね?って。

最近の僕の洗浄の手順はほぼ以下のもの。
とくに現状以前のようなべとつき問題は出てない。
(寒い時期にレジンの粘度が高くなってるのが落としきれなかったのに気づかず
依頼品を出荷してしまった時はあるけど)

ちなみにもうForm2付属品の洗浄槽は捨てました。
あれ容量小さすぎて扱いづらいよね。
なのでダイソーで買ってきたこの付属品より大容量の容器使ってます。
たしか本来は米びつだったと思う。


右がIPAで左が水。

IPA槽に漬け込み(15分くらい)

ピンセットで一個ずつIPA槽の中でじゃばじゃばすすぎ(5秒くらい)

水槽でじゃばじゃば(5秒くらい)

このあとドライブースに入れて乾燥。それでもまだ表面にべとつきが残る場合は
もう1セット同じことをやる。
乾燥させないと出力品がIPA吸ったままで変形の原因になるので注意。

Form2の付属の洗浄槽使ってた頃は両方の容器にIPA入れて
かたっぽで漬け込み→かたっぽですすぎ洗い→必要に応じて水槽で水洗い
(存在知らない人も多いけど、これ公式のマニュアルにも書いてあるのよ)
ってやってたんだけど、大容量のものに変えれば当然IPAの汚れかたも
緩やかになるから永く同じIPAが使える。
もちろん汚れがひどくなればいずれ交換は必要だけど。
あと、槽の深さも稼げるから底に沈殿したレジンを
巻き上げることも少なくなるのですすぎ中に再度付着することも減る。

そう、コレ。べとつきの原因のひとつはここにもあった。
狭い容器でジャバジャバやれば巻き上げたレジンがまーたくっついてくるんですよ。
そういうのが落ちきらないこともある。

べとつきに悩んでる人は洗浄を見直してみるといいかも。

(汚れたIPAの廃棄処理方法はどうしたらいい?って
Twitterで先日聞いてる人がいたから今度記事書こうかな。)